はじめまして、デザイナー及びディレクター見習いの中野です。
8月初頭に神戸の病院様へ撮影行ってきましたので、その様子についてお伝えしたいと思います!
はじめに
今回の撮影の趣旨は、病院様の創立100周年を記念する動画制作です。
弊社はWeb制作会社なのですが、動画制作も承っており、実は2年前にも同病院様の新築・移転10周年を記念した動画をお任せいただいた経験があります。
▼ 弊社の動画制作実績
https://www.medical-design.co.jp/works/photo.html
ですので、こちらの病院様では2回目の撮影ということになりますが、今回は「創立100周年」というスケールの大きさも相まって、病院様側も弊社撮影メンバーも打ち合わせの段階から一層気合が入っている様子でした。
病院様側にもご協力いただきながら、撮影は約2日間半かけて行います。
医局での撮影に加えて、ドクターインタビューやドローンを用いた空撮など内容もさまざまなのですが、その全てについて述べると非常に長い文章になってしまいますので、今回は要点をピックアップしてお伝えします!
メンバー
撮影の様子をお伝えする前に、まずは今回の撮影メンバーをご紹介します。
基本的にはほとんど毎回同じなのですが、
1人目は病院ディレクターの三澤です。
病院案件をメインとして、クライアント様との連絡や制作のスケジュール管理など、社内でもひときわ重要な役割を担っています。
現場ではスムーズに撮影が進むよう指揮をとったり、ドクターインタビューのインタビュアーを務めるなどしており、表方・裏方どちらの面でも活躍されている方です。
2人目はデザイナー兼カメラマンの大和田です。
弊社の優秀なデザイナーでありつつ、現場ではカメラマンとして写真や動画の撮影を行っています。私自身、彼の撮影した写真の現像作業を行う機会が多いのですが、こちらで修正する必要がほとんど無いくらい、毎度クオリティの高い写真を撮ってくださります。
3人目はコーダー兼カメラアシスタントの西田です。
普段はコーダーとして、社内でさまざまなサイトの制作に携わっていますが、現場では大和田に次ぐカメラマンとして活躍されている方です。また、操縦の難しいドローンのメインパイロットでもあり、通常のカメラでは収めることのできない画角や、インパクトの大きい動画を撮影することができます。
最後に私を加えた4名が今回の基本メンバーとなります。
また、3-4日目には弊社社長も同行し、院長や副院長へのインタビュー等を務めてくださりました。
さて、前置きはここまでにして、さっそく撮影の様子をお話ししたいと思います!
1日目
初日は東京から神戸までの移動に費やしました。
午前10時半頃に御茶ノ水のオフィスを出発し、休憩をはさみつつ車で約9時間かけて神戸へ移動します。
「新幹線や飛行機を利用しないのか?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、弊社ではよりクオリティの高い映像を撮るために、毎回多くの撮影機材を持って行きますので、基本的に社用のハイエースで現地へ向かいます。
今回は下記の機材を持ち込み、院内では台車に積み込んで移動しました。
▼ 使用した機材
・動画撮影用カメラ
Sony ILME-FX6V
・一眼カメラ
CANON EOS R3
レンズ(標準):CANON RF24-70mm F2.8 L IS USM
・ドローン(2台)
DJI FPV
・その他
照明やインタビュー用のピンマイク等
カメラは2台を持ち込み、撮影内容や現場の状況によってそれぞれを使い分けます。
ドローンは空撮に特化したDJI FPVを用いるのですが、このFPVとはFirst-Person View(一人称視点)の略で、専用のゴーグルを装着することで、ドローン視点の映像を確認しながら撮影することができます。
ラジコンのように、機体そのものを目視しながら操縦する一般的なドローンと比べて、よりリアルで没入感のある映像が撮れるところが大きなメリットです。
また、このドローンのバッテリー時間は15〜20分程度なのですが、屋外での撮影はどうしても、その日の天候や環境によって撮影にかかる時間が左右されます。ですが、弊社ではドローンを複数台所持しておりますので、長時間の撮影にも対応できるのです。
一般的なWeb制作会社が扱うには、どれも比較的高価な類ではありますが、素材として使用する写真や動画一つ一つが制作物の出来栄えを大きく左右します。
より魅力的な物を提供するために、撮影機材への投資を惜しまないのが弊社のスタイルです!
神戸に到着した頃にはもうすっかり夜でしたので、その日は皆で夕飯を食べながら明日の撮影に向けた軽いミーティングをして終わりました。
2日目
2日目になりました。本日からいよいよ撮影が始まります。
病室でのシーンから始まり、ドクターインタビュー・空撮・セミナー風景の撮影など初日から盛りだくさんな内容です。
▼ タイムテーブル例(画像をクリックすると拡大表示されます)
撮影の際はこのように、事前に病院様と打ち合わせをして組んだタイムスケジュールに沿って動くのですが、当日のオペや患者さんの状況によって行程が前後することが多々あります。(実際に今回もそうでした)
もちろん、その際は病院様のご都合にあわせて臨機応変に対応させていただきますのでご安心ください!
また、スケジュールを組むにあたって、数週間~1ヶ月ほど前にスタッフが現地に伺いロケハンを行いますので、撮影自体は比較的サクサクと進みます。
ドクターカーの撮影
2日目に行った撮影の中で、個人的に最も印象に残ったのはドクターカーの空撮です。
というのも、今回ご依頼を承った病院様は、厚生労働省発表の「救急救命センターの評価結果」において9年連続全国1位を獲得されており(2023年現在)、救急部門に大変力を注いでいらっしゃるのです。
そのような病院様にとって、ドクターカーは極めて重要な存在ですので、私たちも一層気合が入りました。
撮影の内容は、実際にドクターカーを運転していただき、走行する様子をドローンで俯瞰しながら追跡するといったものです。
私自身入社してまだ日が浅く、初めて生でドローンを見たのですが、病院様側も同じだったようで、空撮に興味を持っていらっしゃる様子だったのを覚えています。
専用のゴーグルとスマホから見える映像を頼りに、機体を水平に保ちながら一定の速度で車体を追うのですが、風の影響もありこれがなかなか難しく、限られた時間の中で奮闘しました。
▼ ドローンをセッティングする様子
また、撮影したデータは、その場でパソコンへ移してお見せすることができるので、病院様と弊社の間でイメージの齟齬を防ぐことができ安心です。
色々と試行錯誤を繰り返しながらも撮影は進み、病院様のご厚意で3日目も撮影させていただいた結果、非常に臨場感のあるドクターカーの素材を撮ることができました。
ご協力いただいた運転手やスタッフの皆様、本当にありがとうございます!
ドクターカー以外にも、研修医がセミナーを受講している風景や、総合案内での応対シーンなどの撮影を行い、2日目は院内をたくさん巡った一日でした。
3日目
出張の折り返し、3日目になりました。
この日はオペ室とドクターインタビューの撮影が多く組み込まれていおりましたので、この2つについてお話したいと思います。
▼ 朝の神戸
オペ室での撮影
今回はダヴィンチやhinotoriといった手術支援ロボット用いた手術風景を撮影しました。
オペ室での撮影は、人数を必要最小限に絞る必要があったため1~2名体制で臨み、スタッフは手術着を着て入室します。
緊張感のある雰囲気の中、周りの機材に触れないように細心の注意を払ってカメラを回します。
私自身は部屋の外で待機していたのですが、その後見せてもらった映像では、現場特有のリアルな風景を色濃く感じることができました。
ドクターインタビュー
ドクターインタビューは、お話を聞かせていただく先生や看護師さんに合わせた場所へ移動して撮影します。
中庭・廊下・血管造影室・リハビリ室 ……と本当に様々ですが、どの場所も先生方それぞれの特色を感じることができて興味深かったです。
インタビューといってもその場で突然始まるのではなく、事前に質問内容が決まっているので、ある程度答えがまとまった状態で話していただきます。
質問については制作の趣旨やターゲット層に合わせて、ディレクターの三澤が考えることが多いのですが、今回は病院様が指定された内容で進めました。
(前回のブログ記事に三澤が考えたインタビュー内容の詳細が載っておりますので、よろしければ こちらからご覧ください)
カメラのセッティングが完了し、先生方にピンマイクをお付けして、「いざインタビュー開始!」となると、やはり最初は緊張される方が多く見受けられました。
数人に囲まれながら、カメラの前で話す機会というのもなかなか稀有だと思いますので、無理もないです。
ですが、一つ二つとインタビューに答えていただくうちにだんだんと皆さんの緊張も解け、最終的には楽しげにお話を聞かせてくださりました。
撮影している側としても、そのような様子を見ていると嬉しい気持ちになりますね。
これらの他にもNICUや社員食堂を巡ったり、先生方のカンファ風景の撮影をして3日目の撮影は終了しました。
4日目
いよいよ出張最終日です。
この日は院長の撮影と正面玄関の空撮がメインのスケジュールでした。
院長の撮影
院長の撮影は病院の内側にあるお庭と、講堂でインタビューを行いました。
実は2日目にも撮影を試みたのですが、日照や天候の影響もあり、なかなか双方の満足する画が撮れませんでしたので、4日目に改めて撮影をさせていただくことになったのです。
この日は晴天かつ風も控えめでしたので、空撮のコンディションも良く、カメラとドローンを用いて、インタビューや院長のお姿をたくさん撮影させていただきました。
院長も一つ一つの質問に真摯に向き合って下さり、病院に対する熱い思いが伝わってくる、とても素敵なインタビュー映像を撮ることができました。
▼ 院長がお見えになる前に画角を確認する様子
正面玄関の撮影
さて、約2日半に及んだ撮影ですが、こちらでラストになります。
正面玄関は病院の顔でもありますので、他の空撮以上に時間がかかるのではないか?と個人的には思っていたのですが、想像以上にすんなりと撮影が進み、なんと20分ほどで終了してしました。
その場でデータをチェックしたのですが、立派な病院の外観と、その横を空港と三宮を繋ぐモノレールが沿うように駆け抜けていく、神戸市内を支える病院様らしさを強く感じることができる映像が撮れていました。
カメラマンと操縦者も含めた全員が「いい画が撮れた!」と満足そうな表情をしていたのを覚えています。
以上で撮影の全行程が終了しました!
打ち合わせから撮影まで、ご協力いただいた病院側の皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。おかげさまで素敵な素材をたくさん撮ることができました。
さいごに
個人的に印象に残った場面をピックアップしてお伝えいたしましたが、いかがでしたでしょうか?
私自身初めて撮影に同行させていただいたこともあり、まだまだ書き足りないくらい多くのエピソードがありますが、本当に長くなってしまうのでこのくらいにさせていただきます。
動画が完成するのはもう少し先ですが、私も待ち遠しい気持ちでいっぱいです!
実際に公開された際には改めてお知らせをさせていただきますね。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
来月から当ブログの更新頻度が増える予定ですので、ぜひ次回の記事もお読みいただけると嬉しいです!それでは。